Reminiscence -追憶-

愛してはいけない人 愛されてはいけない人

75 突然の別れ①

十二月終業式。

 

 

かなり寒い。

指を擦り合わせる。

 

 

集会堂の埃っぽさにはもう慣れた。

 

 

 

校長先生の話は相変わらず長い。

 

 

 

「ええと、最後にお辞めになる先生がいらっしゃいます。」

 

 

こんな時期に、誰だろう。少しざわついた。

 

 

 

 

 

 

「英語の城谷柚先生です。」

 

 

 

誰。

 

嘘だ。城谷先生なわけない。

 

 

 

 

「二学期いっぱいで退職されます。今日はご都合によりいらっしゃれなかったのでお別れの言葉は手紙で頂いているのでお読みします。」

 

 

 

 

 

 

 

 

約十ヶ月の短い期間でしたがありがとう。とても楽しい時間でした。みなさんこの言葉を覚えておいてください。必ず将来役に立ちます。本当にありがとう。

 -Where there's a wil, there's a way.

 

 

 

 

 

本当に突然の別れだった。