81 先生との電話
城谷先生から連絡先をもらって三ヶ月が過ぎた。
なかなか決心がつかなかった。
なにか理由をつけて電話しよう。そう思っていたところに大学の受験についての話が出始め、その話をしようと思い電話をすることにした。
電話の子機を手に取る。
プルルルルプルルルル。
「もしもし。」
七ヶ月ぶりに聞く城谷先生の声。
感慨にふけってしまう。
「ん?もしもし。」
「あ、あの宮沢です。」
「おお、宮沢さんか。誰かと思った。びっくりしたよ。元気か。」
「はい。先生も相変わらずお元気そうですね。電話番号ありがとうございました。」
「おお、でも遅いよ。電話くれないのかと思ったよ。悪かったな。高一が終わらないうちにやめちゃって。」
「いえ。でもびっくりしました。急なことだったし。」
なんやかんや話しているうちに、近々会うことになった。