67 暑中見舞い④
「ちょっと全然違うじゃん。」
美輝は文句を言っている。
美輝のはおじさんのキャラクターが散りばめられている葉書。
「梓葵、部活前に城谷先生のとこ問い詰めに行こ。」
私は美輝に葉書を見せたことを少し悪かったかなと思う。
美輝は城谷先生に突っかかった。
「ちょっと城谷先生、この葉書。この変なおじさん、なんなんですか。」
「面白いだろそれ。」
「梓葵にはこんな可愛い葉書で!」
「お前ら見せ合うなよ。」
「なんで違う葉書なんですか。」
城谷先生は口を少し閉ざした後こう言った。
「イメージだよ。それぞれのイメージで葉書選んだんだよ。」
「私は変なおじさんてこと?」
「ははは。面白くて元気ってことだよ。」
「私もこんなかわいい葉書がいいですよ。」
私のイメージはハイビスカスってこと?
家に帰ってから、城谷先生の葉書を大事に机の中にしまった。