2017-10-27 Reminiscence-追憶- プロローグ 前半 前髪を切りすぎた。 大きく息をつく。 桜。これほどの世界があるだろうか。去年はそう思えた。いつもと同じ道。いつもと同じ顔。いつもと同じ声。 顔を上げずとも桜を感じた。 今年は違う。前髪を切りすぎたのだ。 新しい道。新しい顔。新しいざわめき。 桜吹雪。私にできるのは前髪を強く押さえることだけ。 高校1年生の春。 にほんブログ村 にほんブログ村